どんな漫画家も20年後同じキャラクターを描くと絵柄が変わってしまうように、脚本家や監督も20年後同じドラマを作っても描き出すストーリーのテイストは変わってしまうのだなぁ。
あゝ、なんたるや、諸行無常。
2004年1月18日午前8時30分。
この時刻に一旦終わりを告げた人間とオルフェノクの夢物語の続きは、私の求めていたものでは無かった。
昨今の特撮作品に多い、ネタに走ったキャラ造形や、意表を突いて笑いを誘うようなトンデモ展開が多く、好きな人は刺さるんだろうけど、私としては全く好きでは無かった。
真面目にやってる中で生まれた偶発的な笑いや、シリアスの中のオアシスのようなギャグだから愛せるのであって、始めからフザけて倒してやってんのは興醒めする。
ラー油の件、マジで嫌い過ぎる。
海堂さんって普段はおちゃらけているけど、もっと思慮深い人だった筈だし、オルフェノクの苦悩を間近で見てきた真里がラストにあのようなセリフを言う筈がない。
"20年目の同窓会作品ではない、あくまで555の続編"ということを製作陣かなり強調していたが、こんな感じならセルフオマージュ盛り盛りで、20年前実現しなかった待望のキャラの共闘とか、エモいだけの作品に仕上げても良かったと思う。