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リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシングのKiwiのレビュー・感想・評価

4.2
「ロックはR&Bの赤ちゃんだ」
まったくもってそうだと思う。でも、ごめんなさい!よく知らなかった、この人のこと。ものすごく興味深い人だ。省略されていたけれど、妻とは数年で離婚してしまったらしい。派手で波乱万丈、そして孤独。

「俺が創始者だ」「でも、なんの賞ももらってなかった」
そうだったのか!あんまりだ!大きな笑顔の裏の悔し涙。

スクリーンにリトル・リチャードのパワーが弾け、溢れ出すパッションが明滅し、惹きつけられた。そして64歳でようやく「功労賞」を受賞してステージで涙ぐむ姿に、胸を打たれた。その全く衰えない高いパフォーマンスに驚愕した。

不満だったのは、証言と映像で綴るテンポが単調で眠くなることと、なによりも、彼のパフォーマンスを丸ごと見せてくれる場面がひとつもなかったこと。途中で場面が切り替わるたびに、もやもやした。フルサイズで歌が聴けたのはエンドロールだけで、音声だけ。

映画としては難があったけれどライブ映像が圧巻だった「ボヘミアン・ラプソディ」を見習って、中盤か終盤にでも、丸ごとのリトル・リチャードを味わいたかった!
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