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エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命のtottsunのレビュー・感想・評価

3.9
「エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命」🎬32
1858年、ボローニャのユダヤ人街に暮らすモルターラ家に、時の教皇ピウス9世の命を受けた兵士たちが押し入り、何者かにカトリックの洗礼を受けたとされるモルターラ家の7歳になる息子エドガルドを連れ去ってしまう。教会の法に則れば、洗礼を受けたエドガルドをキリスト教徒でない両親が育てることはできないからだ。息子を取り戻そうとする奮闘する両親は、世論や国際的なユダヤ人社会の支えも得るが、教会とローマ教皇は揺らぎつつある権力を強化するために、エドガルドの返還に決して応じようとはせず…
予告を見て気になっていた作品。
日本人の私にはなかなか難しい宗教の話ではありつつも、最後まで想像通りの重厚な雰囲気に圧倒されて楽しめた。
一応理解は出来たつもりだけど、納得できない部分もあって…(神官でもなんでもないその家に勤めていた召使いの女性が人から聞いたという方法で水差しにあった水を使って行った、特段神聖でもなさそうな洗礼が有効なのがそもそもの理解不能だが)ユダヤ教とキリスト教について詳しくない私は見終わった後に色々調べることになった。 
それでも難しい…
なぜそもそもユダヤ教とキリスト教がこんなに対立するのか。なぜカトリックは男性のみなのか?など気になったことだらけ。
(ユダヤ教に関してはお母さんの死を目の前にして、みんなが服を裂いたのが印象的だったため調べると…ユダヤ教の人々が行う最大の悲しみを表すための表現とのこと。もともとは自傷行為を行なって慰めていたけど、旧約聖書によって服を裂くのに変わったそう)
ある意味宗教というのは幼い頃からの習慣っていうのもかなり大事な要素なんだな。なんて思ったり。
勉強になりました。
個人的には幼少期のエドガルドを演じた男の子とお母さんの演技が素晴らしかった。
私的には☆☆☆.9かな。
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