エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命のジェニィのネタバレレビュー・内容・結末

拉致ののち閉ざされた環境で、それが正しいと日々教育され(刷り込まれ)て成長したらすっかりその色に染められてしまうという話。
息子を取り戻すためにその後の人生を費やしたが叶わず、葬儀にも来てもらえなかった父、臨終に望まない洗礼を息子から受けさせられそうになった母、弟を取り戻すために戦ったが拒まれた兄、刷り込まれた正しさの壁に阻まれ家族との絆をたたれた主人公、みな気の毒でならない。
当時の教皇の事をちょっと調べたけれど、日本のカトリック史にも関わりがあって毀誉褒貶の方という印象を受けた。