ユメル

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命のユメルのレビュー・感想・評価

4.0
この世界で宗教というものが未だに存在し続けているということは、世のため人のために何らかの役に立っているからだと思うけど、洗礼を受けた子供を教会が勝手に連れ去ってしまうということがまかり通る社会はいかがなものか。

小さい時に連れ去り、教会の思い通りの人間に育てる。なんとも恐ろしく身勝手なことであろうか。こんな決して許されることではないことが過去、実際に起こっていたということに驚きを隠せずにはいられない…。

教会という19世紀のイタリアを支配する巨大な権力者と闘おうとする、子を連れ去られた家族の無念さがとても悲しく、胸が締め付けられそうになってしまった…。
ユメル

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