ゾロ

PERFECT DAYSのゾロのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

役所広司さん凄いわ
 
 多くは語らない世界
 世界はこんなにも美しく
 変わらないなんて無い
 今度は今度…今は今

感じた事がありすぎて
文章がまとまる気がしないな…😅

毎朝起きる時間も
起きてから仕事迄の時間も
運転前の缶コーヒーも選曲も
仕事の手際も過ごし方も
お昼ご飯と休憩時間も
銭湯や晩酌も
就寝前の読書も
休日のコインランドリー、古本屋、
写真屋、行きつけの店も

過ごし方は毎日変わらない

しかも淡々とした規則正しい生活は単調
それを明暗やカメラアングルや植物越し等に
違いがあって同じルーティンを飽きさせない

さらに、ルーティンの省略も絶妙で
あれやったんだろうなーと想像出来るし
ちゃんとドアを開けた後の表情は毎回ある

また、無口な役所さんから滲み出る雰囲気
佇まいや表情から、色々な事が想像出来る

最初、清掃中に来る男性や迷子の母等
『ごめんなさい』や
『ありがとう』が言えない
殺伐とした世界か?と思ったら…
ちゃんと居て、ほっとした😊

そんなマイナスな事には目もくれず
楽しい事だけに目を向けている

清掃中に利用者が来ると
外に出て空を見上げたり
壁に反射した光とかを見るんだよね

仕事中とは言え、空き時間をすぐ
スマホで時間使うよりよっぽど有意義な世界

そんな視線の先の画も良いし
夢見心地になるモノクロの映像に
その日の記憶が少しだけ入る感じも良い


また、ネットに繋がるモノを持たない
洗濯機もテレビも不要で過剰な贅沢をしない

何かしらの理由で制限を課しているのか?と
思ったけど、違ったね
会社の携帯は利用するし
非常時は公衆電話を使う

ただ、自然を愛し
毎日の変化を楽しむ

新芽🌱に喜びを得たり
毎日見上げる木洩れ日の変化を楽しみ
現像写真で後で見る楽しみとワクワク

人との関わりを避けるわけではなく
浮浪者を気にかけていたり
毎回、お昼に会う人に会釈したり
見えない人とのコミュニケーションを
世代、性別、世界観が、違くても
拒絶ではなく受け入れられる

そして、否定でも肯定でもなく
相手を尊重してたよね

とても器が大きくて魅力的な人だった

そして、ラストカットね!!

もう一度言いますね
 
 役所広司さん凄いわ





後、完全なる蛇足

GDPには、子供の笑顔や幸せは含まれないって
ロバート・ケネディの演説の一節を思い出した
銃や爆弾、兵器の代金はGDPに含まれる
幸せや豊かさは数値で測れるものでは無い


浅草の福ちゃんが、ルーティンに入ってた!
行った事ある店出るとちょっと嬉しいよね
ゾロ

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