旅するランナー

ジュリア(s)の旅するランナーのレビュー・感想・評価

ジュリア(s)(2022年製作の映画)
4.1
【たられば痛め】

人生の選択肢、分岐点、たられば。
バカリズムの「素敵な選TAXI」じゃないけど、この脚本はバカには書けない。
様々な局面での何げない選択によって幾通りにも枝分かれしていく、ある女性の人生を描いています。
枝分かれが半端ない。
半端なく賢い人(s)が作っているに違いありません。

17歳から80歳までの様々な主人公ジュリア(s)を演じるのは、ルー・ドゥ・ラージュ(「夜明けの祈り」「ブラックボックス:音声分析捜査」など)。
その美しさも半端ない。
たらればによる痛みも感じ、いずれの人生も順風満帆ではないけども、結果良ければ全て良し。
人生なんてそんなもの。

「NHK MUSIC SPECIAL」で宇多田ヒカルさんが、
「あるべき人生を過ごすために、どちらに進むか選択する時の基準などありますか?」
と質問され、
「あるべきという言葉に引っ掛かります。
あるべきなんて無いと思います。
どのような選択をしても、それが正しいとは言い切れない。
やらかした~と思ったことが、結果的に良い結果に繋がることもある。
どのように選択しようが、自分の責任で、自分の思うことを選択すればよい」
というような答えをしていました。
カッコ良さが半端ない。

結局、なるようになると前向きに生きていくことが、後悔の無い人生なのかもしれません。
皆さん、半端ない人生を送りましょう。