"…教えて…私は今幸せですか…"
80歳の誕生日を迎えたジュリアは、これまでの人生を振り返る…もしあの時…もし…もし…
運命を決めるのは出会いなのか？それとも初めから決まっているのか？
ジュリアが巡るのは、偶然の積み重ねで枝分かれしていく4つの違う人生…
誰しもが思う…もしあの時、違う選択をしていたら…
今作の大きな特徴は、ジュリアが巡る4つの人生が並行して同時に描かれていること。
これは中々勇気のいる構成で、ちょっと間違えば、どのジュリアの人生であるか観客が混乱してしまいそうなところ、実に巧みな演出と何よりジュリアを演じたルー・ドゥ・ラージュの素晴らしい演技力で全く気にならず、物語に夢中になっている自分がいるのでした。
ジュリアの選択は、自らの意思で選んでいるようでいて、実は"偶然"という要素が大きく、知らず知らずのうちに選び、その些細な選択によって人生が枝分かれしていくのです。
どの人生にも愛する人がいて、どの人生も悲喜交々…どの人生であったとしてもそれはかけがえのない大切な日々…
ジュリアが選んだたった一つの人生はどの人生であったのか…それが分かるラストに大感動で涙が溢れ出てきて…
素晴らしい作品に出会えました…
