あんじょーら

わたしたちの国立西洋美術館~奇跡のコレクションの舞台裏~のあんじょーらのレビュー・感想・評価

2.8
大墻敦監督   シアターイメージフォーラム   MAGIC HOUR


2024年最初の映画です。


2024年公開映画/2024年に観た映画  目標 36/100です。 現在は0/1


美術館、好きですし、中でも上野は結構な数の美術館がある中で、最も好きなのが、国立西洋美術館です。

なにしろ国立ですから、所蔵も企画展も面白くて、年に何度か来ます。

それに、個人的に、ですけれど東洋の美術よりもとっかかりやすく感じます。それだけ西洋に近づいているけれど、純国産の人間です。

そんな国立西洋美術館の改装があったのは知っていましたが、元の建築家ル・コルビュジエの構想通りに基に戻しつつ、耐久年数が近づいた部分を直す事になった時に密着したドキュメンタリーです。


美術品がどのように扱われ、どのような過程を経て、寄贈や購入しているのか?を知る事が出来るのと、館員の人々のたゆまない努力を垣間見る事が出来ます。

登場する人々の、どの人も使命感を感じさせる佇まいが良かったですし、こういう言い方はヨクナイのを承知ですけれど、キャラが立っています。


話している内容の詳しい所までは分からないけれど、真剣に行っているのは確かですし、企画展がとても難しい状況に置かれ、しかも予算もカットが続き、そして円安の影響、凄く大きいようで、残念ながら、うちの国は衰退の一途をたどっているのが、こういう文化面から、理解出来ます・・・本当に残念なんですけれど、径税的に30年も下り坂や停滞が続けば、仕方ないですし、かと言って、あの浮かれ切ったバブル時代が懐かしいかと聞かれると、私は当時大学生だったのですが、全然経済的な良さを味わえなかったですし、その頃の人々のありようが善き人の表れであったとも理解していませんけれど、それもこれも、すべて私含む国民の投票の結果であり、長く政権与党が変わらない事で、代案を示せる野党も存在しなかったことの弊害なので、現実として仕方ないな、と思う次第。


そんな中でも、西洋美術を国民に広く知ってもらい、愛する為にある美術館は今後も是非行きたいし、新しくなった国立西洋美術館の常設展、早く行きたい!と強く思いました。


美術館に興味のある方に。オススメ致します。