ABYSSのヤマギワのレビュー・感想・評価

2023年93本目（劇場81本目）

どこか遠くに行きたいけど、どこに行けばいいかわからないね、というルリの台詞が端的にこの映画を表していると思った。渋谷スクランブルスクエアの下で行き先もわからず、右往左往する若者たち。ルリはケイの兄ユウタといるときは、そんな迷子の感覚を気にせずにいられたのではないか。行き先がわからない人たちは居場所欲しさに搾取される側に居続けてしまう。渋谷で観たからか劇場を出た後に、あまりに現実と地続きでキツかった…。