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ルイス・キャパルディ:今、僕が思うことのDelayManのレビュー・感想・評価

3.5
スコットランド出身のシンガーソングライター Lewis Capaldi
2019年のデビューアルバムでいきなり大ブレイクを果たしたが、ライブ会場がパブからアリーナ規模まで大きくなり、曲作りも前作を越えなければいけないというプレッシャーから2枚目のアルバム作成中にトゥイック症候群の症状が悪化してしまう
圧倒的な成功を手に入れた人にしかわからない苦悩を隠すことなく描いているドキュメンタリー

明るいキャラクターだと思っていたので幼い時に身内に不幸があったり、自らの疾患の経験といった人間らしさや闇の部分を歌詞としてメッセージにしているのは知らなかった
日本語訳で見ると重い歌詞だけど、そのパーソナルな部分が多くの人を引き寄せる要因だとも思う

両親がルイスに対して厳しすぎると炎上したというニュースを見たけど、凄く等身大で特別扱いせずに寄り添ってて凄く良い両親に感じた
テイラースイフトやビリーアイリッシュのドキュメンタリーに登場した両親もツアーに帯同するくらい家族一体となっていたのが特別だっただけで、炎上するほどでは決してない

最後に同じ症状の人へのメッセージも含め、ルイスキャパルディを応援したい気持ちになる
本作では休養からアリーナ公演で復活を遂げる場面まで描かれているが、つい先日のGlastonburyで歌えなくなってしまい観客が大合唱するという場面を動画で観た
感動するという意見も多かったが、このドキュメンタリーを観た後だとそれと同時に辛い気持ちにもなった
フジロックでの来日を楽しみにしているが、本人の健康を第一優先に考えてゆっくり休んで欲しいという思いがいまは強い
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