けーはち

嘘の起源『絵掻きうた/ホワイト ライ』のけーはちのレビュー・感想・評価

2.5
「嘘」を主題としたショートフィルム2本のオムニバス作品。1本目は人の本心を描いてしまう似顔絵師がとあるカップルの優しい嘘を暴いてしまう話、2本目はレズカップルが悲しい過去からついていた優しい嘘をやめる話。1本目主演はミュージカル『テニスの王子様』を経てニチアサ特撮『仮面ライダーギーツ』に出演中のイケメン俳優・後藤大、2本目主演はグラビアモデル上がりの瑚々、相手はAKB48の田口愛佳。監督も新進気鋭を標榜。明らかにアイドル映画&若手に場数を踏ませるための習作で、野暮な事は言いっこなし、若者中心の映画産業が回るのを喜ぼう。コンセプトとしては今ドキらしく多様性、セクシャルマイノリティを絡ませつつ「人を思いやる嘘っていつか自分に無理がくるからその時は本音で当たるしかないよね」という若さゆえの誠実さが好ましい。企画意図は明白で、それに沿って演者たちの瑞々しい姿が活写される。主演がやってるバンドを主題歌に抜擢するなどの自主制作味も好感。