けーはち

ティンカー・ベルとネバーランドの海賊船のけーはちのレビュー・感想・評価

3.5
「ピーター・パン」から派生したティンカー・ベルのスピンオフ・シリーズ。変人の研究者肌の妖精が本作の悪役にして主人公。彼女は既存の工程に従って「妖精の粉」を作るのに飽き足らず色々試行錯誤→大失敗→妖精の谷を出奔→海賊団を率いて故郷に復讐。人間からすると理外の神秘=妖精の粉が、実は機械的な工程でライン生産される、という「モンスターズ・インク」みたいな導入に、妖精→海賊という衝撃の変貌、「ピーター・パン」悪役フック船長や時計ワニのオリジンストーリーというサービス満点、画も安定してリッチで歌・ダンス・光・音のアトラクション的なシーンもあって飽きさせない。妖精たちの特技を組み合わせての海賊退治、海賊と化した変人の妖精も改心、その才能をもって妖精の谷に復帰する健全な多様性の称揚。ありあわせの具材で80分程度のそこそこ食い応えのある一品をチャチャッと纏められるのもディズニーならでは。