カタパルトスープレックス

白日青春 生きてこそのカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

白日青春 生きてこそ(2022年製作の映画)
3.3
香港の社会問題である難民問題を題材にしたヒューマンドラマです。テーマは社会的なのですが、焦点は家族ドラマ。

アンソニー・ウォンは『インファナル・アフェア』(2002年)の渡哲也っぽいイメージが強かったので、くりぃむしちゅー有田哲平みたいな風貌になっていてびっくり。実は映画館でポスターを見た時、「え?有田って俳優デビューしたの?」と思いました。

舞台は難民が問題になっている香港。中国から香港に泳いで渡ってきた白日(アンソニー・ウォン)はタクシー運転手。警察官の息子とうまく関係を作れない。パキスタンから香港に亡命してきたアフメドと息子ハッサン(青春)を含むその家族は難民先も決まらず苦しい生活を強いられていた。あるきっかけで白日と青春の運命は交差するのだが……という話です。

ボクは日本にも関係ある難民受入や外国人差別をテーマとして扱った作品だと思って観たのですが、ちょっと違いました。むしろ、何がテーマなのかよく分からなかった。たぶん、「親子関係」なのだとは思うのですが、白日と青春の関係はそこまで深まらない。せっかく面白い題材を使ってるのだから、もう少しそこを掘り下げて欲しかったなあ……と個人的には消化不良でした。