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私の頭の中の消しゴムのCinemanのレビュー・感想・評価

私の頭の中の消しゴム(2004年製作の映画)
3.0
『私の頭の中の消しゴム』
イ・ジェハン監督
2004年公開 韓国
鑑賞日 2023年7月16日 u-next 

切なくも感動的なラストシーンが涙を誘うラブ・ロマンス。
日本でも韓国でも大ヒットを記録した作品です。

【Story】
服飾の会社に勤めるキム・スジン(ソン・イェジン)は不倫相手の上司ソ・ヨンミン(ペク・チョンハク)と待ち合わせをしていました。
待ち合わせの時間を1時間過ぎてもヨンミンが来なかったためスジンは悲しみを抱えて帰ることにしました。
帰り道に寄ったコンビニではヨンミンが来なかったショックで缶コーラをレジカウンターにに置き忘れてしまいました。
スジンは店を出てすぐにコーラを忘れたことに気づいてコンビニに戻ります。
コンビニの入り口でスジンは缶コーラを持ったチェ・チョルス(チョン・ウソン)と鉢合わせをします。
スジンは男の持つ缶コーラを見てチョルスの行く手を阻みます。
チョルスは自分の缶コーラを奪って一気に飲み干し大きなゲップをしてその場を立ち去る女を呆然と見つめるしかありませんでした。

スジンはバスに乗ろうとして財布をコンビニに忘れたことに気づいて戻るとコンビニの店員が財布と缶コーラを持って待っていました。
スジンは知らない男のコーラを奪って飲んでしまったことに気が付きます。

ある日スジンは父の働く建築現場で偶然現場監督をしていたチョルスを見かけます。見覚えのある顔でしたがスジンは誰だったか思い出せませんでした。

上司のヨンミンとのことで会社内で異動になったスジンは紳士服部門で働いていました。
ある日、内装業者の突然の倒産で新しいスーツ・ギャラリーの内装工事が止まってしまいスジンは父親に電話して至急作業員一人を派遣してもらうことにしました。
作業員として駆けつけてくれたのはチョルスでした。
チョルスとの再会をスジンはニヤニヤするほど嬉しく感じました。

帰り道タクシーに乗ろうとしていたスジンはバイクに乗った男のひったくりに遭います。
その様子を見ていたチョルスはバイクの男を跳ね飛ばしてスジンのバッグを奪い返してくれました。
夜も遅いのでチョルスはバイクの男にぶつけて割れたフロントガラスのままスジンを車で家まで送ります。

チョルスのことが気になるスジンは道端の居酒屋で部下たちと飲んでいるチョルスに偶然を装って声をかけて合流します。
チョルスの部下とスジンの友達が帰った後も2人は居酒屋に残りました。
チョルスはスジンを抱き寄せてキスをしました。
そして二人の交際がスタートします。

スジンとチョルスは結婚しました。

チョルスは建築士の試験に合格し仕事も好調でスジンも紳士服部門で働いて二人の暮らしは順調でした。
ところがある日。
スジンは会社からの帰り道が分からなくなりました。
なんとか家にたどり着いたもののだんだん物忘れがひどくなっていることに悩んだスジンは病院でMRI検査とCT検査を受けることにしました。

不倫相手だったヨンミンがスジンの上司に戻ることになりスジンのストレスが溜まっていきます。
スジンは診断結果を聞くために病院を訪れると先生はアルツハイマー病だと伝え、どんどん記憶が消えていく病気で手術も不可能なので至急会社を辞めるように伝えました。
スジンはチョルスに自分の病気のことを伝えられません。

ある日、スジンが作ってくれた弁当が上下共にご飯でおかずがなかったのを見たチョルスは病医を訪ねます。
スジンがアルツハイマー病であることを伝えられるがチョルスはそれを受け入れられず怒りで先生に掴みかかりました。

この後消しゴムで消していくようにスジンの記憶はなくなっていきます。

2人は必死に病気と戦います。
チョルスは部屋中にたくさんのメモを貼ってスジンが普通に暮らせるように工夫します。
しかしスジンの記憶は急速に失われていきます。
スジンはチョルスに別れようといいますがチョルスは「絶対に治療法がみつかるかるさ」とスジンを励まし彼女を支えて一緒に暮らしていことを選びます。
しかしスジンの病状はどんどん悪化していきます。

スジンの父親は「娘の面倒は私たちが見よう」と提案しますがチョルスは頑として自分が面倒を見ると言い張ります。
ある日チョルスが会社に向かうために家を出るときにスジンはチョルスに向かって「ヨンミンさん」と昔付き合っていた男の名前で呼びかけました。
チョルスは否定せずに笑いましたが家を出た後に涙を流します。

ある日家に帰ったチョルスはメモに書いてあった通りスジンの父親に会いに行きました。
そこには離婚届がありました。

その後、物語は切なくも感動的なラストに向かいます。

【Trivia & Topics】
*記録的な興行成績。
本作の興行収入は韓国で公開後3週連続第1位。日本では公開後4週連続第1位を記録しています。
日本での興行収入の累計総額は30億円以上。これは日本で公開された韓国映画史上第1位で、この記録は2020年公開の『パラサイト 半地下の家族』(47,4億円)に抜かれるまで続きました。

【5 star rating】
☆☆☆
(☆印の意味)
☆☆☆☆☆:超お勧めです。
☆☆☆☆:お勧めです。
☆☆☆:楽しめます。
☆☆:駄目でした。
☆:途中下車しました。
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