滝井椎野

SISU/シス 不死身の男の滝井椎野のレビュー・感想・評価

SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)
4.3
不死身のSISU魂をこれでもかと堪能した。
ジョン・ウィックやイコライザーよりもランボーやコマンドー寄りだろうか。

主人公アアタミの執念と怒り、圧倒的暴力は凄まじくまさに1人殺戮部隊、ナチの連中を次々と葬っていく様は実に気持ちが良い。
その強さは勿論だが、特筆すべきはその不死身さ。割と致命的なピンチに陥る場面も所々あるが、何にしてもこの男は死なない。むしろピンチに陥れば陥るほどに怒りのボルテージを上げて何十倍もの執念でつるはし振り上げ追いかけてくるのだから、敵からすれば恐ろしいことこの上ない。首を吊られた場面は流石に無理があるだろ……とも思ったが、面白いのでOK。
個人的に感心したのが、この主人公アアタミの台詞が極端に少ない。何なら最後のシーン以外雄叫びしか聞いてない気がする。だがそれが良い。
アアタミの凄みが際立ち、どんなとんでもないアクションでも不思議と納得できてしまう。

本作、結構過激に人が死んでいくが、個人的には馬がやられたシーンが胸に来た。
それだけに、犬が無事で本当に良かったと思う。なんでも、主人公演じるヨルマ•トンミラの実際の愛犬らしく、微笑ましくて良かった。

是非とも続編でも前日譚でも良いのでアアタミが暴れる姿を再び観たいものである。
滝井椎野

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