少年が少し大人になるまでを描くボーイミーツヤクザ。観終えた後は『紅』お供にカラオケに行きたくなる。
どことなく憎めないながらもしっかりとヤクザ者をしている狂児に対する聡実の感情が共感できるような作りになっていて良い。
最初は狂児の得体の知れなさや怖さを感じるのだが、それがどんどん親しみに変わっていく。
この二人の距離感が絶妙で、なんとも微笑ましい。
この二人以外のキャラも、ヤクザから学校の友達から、なかなかキャラがしっかりしていて良い。
個人的お気に入りは映研の彼。『カサブランカ』や『自転車泥棒』……となかなかシブい。
ギャグは好き嫌いがあるだろうが、作品を明るいものにしようとしているのは大いに感じられ、それが最後のシリアス展開を際立たせる。
個人的に、よくもこれだけ歌ヘタのバリエーションを用意したものだと感心した。
原作は漫画だそうで、そちらも是非読んでみたいと思った。
とりあえず、これからの個人的カラオケのレパートリーに『紅』が加わった。勿論シャウトも忘れずに……。
