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夜明けのすべてのgrpcdのネタバレレビュー・内容・結末

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

予備知識なしで観て正解。前作の『ケイコ 目を澄ませて』とは別ジャンルだが描いているテーマは変わらない。峻酷な、けれど決して捨てたもんじゃない世界との柔らかな折り合いの付け方とは。部屋での散髪シーン、ぎこちない二人の関係にふとしたことでヒビが入り、笑いへと転じていく。このあまりにも自然な描写に舌を巻く。
そして会社のブルゾン羽織った青年が自転車を漕ぐだけの姿がこんなにも美しいなんて。淡い色合いでフィルムに焼き付けられたなんてことのない街の風景がいっせいに輝き出す。掛け値なしに素晴らしい大傑作。10人しかいないレイトショー、贅沢すぎた。男女が安易にひっついて別れて死にかけてる映画は見習ってほしい。
あとコレだけは言わせてください、正月にみかん食いながら歩いてるちょっと歳上の会社の先輩なんて最高やんか🍊
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