ひまたん

パスト ライブス/再会のひまたんのネタバレレビュー・内容・結末

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

アーサーがいい人で居た堪れない。
『秒速5センチメートル』を想起したのが僕だけでなくて安心。
過去の先に現在があって未来があり、過去を肯定できていないような登場人物にいまいち乗り切れなかった。

なぜこの映画を好きになれなかったかについて言語化できそうなので、追記
 
12歳のときはともかく、24歳の2人は理由をつけて会うこともせず、区切りとして離れた1年の間に別の恋人を見つける。いわば「本気」ではなかったといえる。
「イニョン」の挿話は魅力的なテーマだが、現世への諦念とも取れる。
 
婚約の話が出ているほど長く付き合った恋人がいながら、ニューヨークで「今は恋人ではない」と表現するヘソン。
と、ネイティブの韓国語で秘密の会話をする2人。
もし小学生で両想いになっていたとしてもそのまま数十年結ばれたままが難しいことは大人なら誰でも知っているのに、「もし引っ越さなければ?」を24年越しに、しかも寝言の意味を知りたくて韓国語を学ぼうとしているアーサーの前で会話する2人に何を思えばいいのだろうか。
 
ラストシーンで(おそらく帰ってこないかもしれないとまで思っていた)アーサーの胸を借りて泣く権利がノラにはあるだろうか? なに泣いてんねん? と思ってしまった。
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