2024年84本目
劇場32本目
「12歳、24歳、36歳」と3つの時代での2人の男女のドラマを描く…という展開。この前『オッペンハイマー』を見て大ハマりしたばかりなので、ついつい「時系列が入り乱れて混乱するのか⁈」と思ってしまったが、もちろんそんなはずはなく(笑)、誰の人生にも一度はありそうなすれ違いと悲恋のドラマを静かなタッチで描く良作であった。最初の方はちょっと退屈するところもあるが、2人が再会してからはとても感動的なドラマで良かった。不安げな表情で見守る夫や、ラストの2人の感情表現のコントラストも印象的。また、長回しやロングショットを多用して、ニューヨークの街並みをゆったり見せていたのもいい。劇伴は控えめで、環境音を入れているのがいかにも「日常のひとコマ」という感じ。パトカーのサイレンがやたらと入るのが印象に残った。映画では珍しいが、確かに現実の都会ではいつもどこかで緊急車両のサイレンが鳴っている。
