ヒカル

ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男のヒカルのレビュー・感想・評価

3.5
コールマン・ドミンゴが主演男優男優賞にノミネートされているネトフリのまたまたドキュメンタリー系映画。アニメのニモーナ以外のネトフリからのノミネート作品はドキュメンタリー系ばかりで食傷気味ですが、頑張って視聴しました。(ネトフリのアカデミー賞関連作5作品目/9作品。アカデミー賞受賞式迄後4日の2024/3/7に視聴。)


本作はガチのドキュメンタリー系で重いやつですが、コールマン・ドミンゴの軽妙な語り口とコントラバスの音色が聴き心地の良いオシャレなジャズナンバーによって観やすくしてくれてます。


特に自分はミュージカル版のカラーパープルを2回観て、1回目視聴ではコールマン・ドミンゴをこのクソ野郎は許せんと思い、2回目視聴ではやっぱり俺も彼を赦す、と感情を揺さぶられる演技をしており、好きな俳優に昇格したばかりなので、楽しませてくれました。


コールマン・ドミンゴの役はマーティン・ルーサー・キングJrの友であり、公民権法成立への流れを決定づけたワシントンでの非暴力の25万人行進イベントを裏方側のリーダーとして進めた男で更に同性愛者という難しい役です。


流石にコールマン・ドミンゴの顔で同性愛というのは少しきついものがありましたが、当時の黒人差別、同性愛者も犯罪者として逮捕される時代にやり遂げたのは能力がずば抜けていた証拠であり、説得力のある演技での主演男優賞ノミネートに納得しつつ、マーティンルーサーキングJr.とマルコムXしか誰も知らない歴史の裏側にスポットライトを当てた良作かと思います。


また、当時の映像と映画の映像をMIXさせるシーンが個人的には大好きなのですが、ナイアドよりも本作の編集チームの仕事の方が上手く出来てたかと思います。(オベリスクなどの建造物が多めでMIXしやすいかと思いますが。)


尚、本作のエグゼクティブプロデューサーはバラク・オバマ&ミシェル・オバマでした。日本の小島秀夫、アメリカのバラク・オバマにオススメされると世界中のネットニュースになりヒットに繋がりやすいですが、自分でオススメするわけにはいかないのが辛いところですね。

主演男優賞、助演男優賞はオッペンハイマー組が優勢ですが、ライアン・ゴズリングの助演だけ少し応援してます。
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