「12月20日のJFK国際空港は19万3000人が離発着し、チェックインは平均23分遅れ、セキュリティの待ち時間は最大117分。だが、この日の被害者となる全乗客の中で、重要なのは1人の物語。今まさに遅刻をしているこの女性ハドリー・サリバンは4分差で飛行機を逃した」
空港でのトラブルをきっかけにしたロマコメは少なくないが、ミュージカル映画「RENT／レント」に似た、具体的な数値を紹介する冒頭の脚本が、本作を際立った存在にしている。
アメリカで暮らす20歳の女性が、父親の再婚を祝う為にイギリスに帰郷する道中、空港でのちょっとしたトラブルをきっかけに、とある男性に出会うのだが、、、。
この男性は、サプライズ（予定外のイベント）が嫌いで、どんな出来事も統計的に確立を導き出す事が出来ると考えている。この辺りの設定が面白くて、予定外のトラブルで出会った2人の顛末をユニークに描き出していく。
ストーリー的にはさほど目新しさがないものの、設定と脚本の上手さでグイグイ引き込む感じ。イギリスが舞台で、男女各々の父親がキーマンになっている点で「アバウト・タイム」を思わせる部分もある。
Netflixオリジナルのロマコメは、たまにこういう佳作が出てくるから侮れない。
