回想シーンでご飯3杯いける

レプタイル -蜥蜴-の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

レプタイル -蜥蜴-(2023年製作の映画)
3.8
これもNetflixが年末に向けて投入したオリジナルの新作。アメリカの田舎町を舞台にした不穏な殺人事件。捜査を担当するのは、ちょっとくたびれた雰囲気のベテラン刑事。この手の設定は大好物だ。

その刑事を演じるのがベニチオ・デル・トロという事で、彼の演技がディティールに至るまで完璧。同僚が気付かない手掛かりに気付いた時の表情や、証拠を調べる時に老眼鏡を掛ける仕草まで、台詞以外の部分で実在感のある人物を作り出していく手腕に脱帽だ。

一旦事件が解決したように見えて、そこから予想を覆す第二部に移行するような多重構成。あまり派手さは無いので、今時のアクションやどんでん返しを盛り込んだサスペンスを求める人には向かないかもしれないけど、僕にとっては至福の136分だった。