Finn

ペイン・ハスラーズのFinnのレビュー・感想・評価

ペイン・ハスラーズ(2023年製作の映画)
3.6
仕事もなく病気の娘を抱えお金に困っていたライザは製薬会社の営業マンとなり、成功と引き換えに不正な事業に巻き込まれていく。

依存性の高いオピオイド系鎮痛剤を蔓延させたとして製薬会社のCEOが初めて禁固刑に処されたという、アメリカで実際にあった話をベースにしたNetflixオリジナル映画。

ハリポタとファンタビシリーズでお馴染みのデイヴィッド・イェーツ監督が、ファンタジーのカケラもない実話ベースの作品を撮ったというので気になっていた作品。
全体的にテンポ良く進んでいき、2時間があっという間に過ぎて面白かったです。題材に対して少ーしテンポが軽過ぎた気もするけど、重くなりすぎなくてちょうど良かった。

患者たちは薬によって人生を壊されたけど、薬を売った側も富や名声に夢中になるあまり人生を壊したという皮肉がよく現れていて良かったと思う。

主演のエミリー・ブラント、お芝居がやっぱり上手すぎる!彼女のお芝居に引き込まれて最後まで一気に観れたと思う。
最初の冴えない女性から成功したビジネスウーマンへの変貌ぶり、でも一貫して口が上手い感じとか、母親としての顔とか、とてもリアリティがあって素晴らしかった。

クリス・エヴァンズは胡散臭い役が板についてきた感じがする(笑)

製薬会社も医者も人を救う仕事ではあるけど、同時にビジネスでもあるんだよね。ここまで露骨ではなくとも、日本の医療界でもこういうことあるんだろうなって思っちゃった。
製薬会社は医者に自社の薬を使ってもらうために必死に営業するって聞いたことあるし。

オピオイド危機が題材だけど、リスクすら見ないふりして金儲けに全振りするとバチが当たるというメッセージの作品だった。
個人的には面白くて観てよかったです。
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