ミーハー女子大生

風の谷のナウシカのミーハー女子大生のレビュー・感想・評価

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)
2.5
【あらすじ】
宮崎駿オリジナルの原作漫画を映画化した劇場用アニメーション。
地球壊滅後の近未来を舞台に、“腐海”と呼ばれる毒の森に生きる人々の闘いを描く。
文化論を躍動感溢れる娯楽作に昇華させた宮崎駿の手腕はさすが。
また、鬱蒼とした腐海や数々の巨大な虫たちを具現化した美術も素晴らしい。
海から吹く風によって腐海の毒から守られている「風の谷」。
ある日、虫に襲われた輸送飛行船が風の谷に墜落する。
船内には、“火の七日間”と呼ばれる最終戦争で地球を壊滅させた「巨神兵」の核が積まれていた。
やがて巨神兵をめぐり闘争が勃発し、風の谷の王妃ナウシカも陰謀渦巻く戦乱に巻き込まれてゆく。

【感想】
「風の谷のナウシカ」を一言でいえば「雑」という言葉につきる。
しかし、それではあまりにも「雑」なので理由を述べていこう。

風の谷のナウシカはつまらないと思った理由は5つある。

①造語が多く複雑
②ストーリーが単調
③王蟲の説明不足
④巨人兵の扱い
⑤むやみにナウシカの豊満ボディ強調

上記の通り。
深堀していこう。

①造語や設定が多く複雑

・千年前の「火の七日間」戦争
・腐海(ふかい)
・有毒の瘴気
・巨神兵(きょしんへい)の胚
・トルメキア軍
・ペジテ市

小さい時にナウシカを観て以来なので、ほぼ初見状態に近い。
記憶が「王蟲」しかなくストーリーもほぼ覚えていなかった。
そんな初見状態で「風の谷のナウシカ」を観ると理解に苦しむ造語や設定のオンパレード。
ストーリーは単純だけど、設定は意外に複雑かつ説明不足。
固有名詞の意味を考えてる内にストーリーは進んでいき集中できない。
映画冒頭の設定テロップも表示時間が短く通読する前に消えてしまう。
原作や数回観賞後の人ならすんなりな設定や造語も、初見状態だと楽しめない。

②ストーリーが単調

あっそういうことなんだ!
うわーーすげーー伏線が練り込んである!
カッコいいアクションシーンだな!

とか一切ないやん…。
淡々とストーリーが進み「はい!解決ね!」
みたいな。

まるで、マクドナルドのポテトLを3つ食べてるみたいな感覚というか、正月の漫才を延々みている感覚というか…。
もうええねん!ってぐらい単調。
エンディングでナウシカが死ぬとか、巨人兵の暴走とかあれば良かったのに。

ナウシカは退屈な映画だと思う。
世界観を楽しむ映画なのかな…。

③王蟲の説明不足

王蟲ってなんなん??
ダンゴムシ?
あの大群はどこにいたん?
生態は?
感情で目の色変わるの分かりやすすぎるやん!
笛で森に帰すってどゆこと??

もう謎だらけ。
トトロもそうなんだけど(笑)まだ理解できるし可愛いから許せる。
王蟲に至ってはあの気持ち悪さも相まって不快。
もうちょっと王蟲の説明あってもいいんじゃないだろうか?

④巨人兵の扱い

登場してあれで終わり??
なぜ溶けた??未完成だから?
あのビームだけじゃ王蟲の大群さばけないでしょ…
最終兵器っぽい扱いから、ビーム2発ぐらいで終わり。

おいっっ!!

もうちょっと膨らませてくれてもいいんじゃ…。
楽しみにしていた巨人兵あっと言う間に終了。
拍子抜け感がハンパなく扱いにガックリ。

⑤無闇にナウシカの豊満ボディ強調

監督の宮崎駿さんは「ナウシカの胸が大きい理由」について、

「あれは自分の子どもに乳を飲ませるだけじゃなくてね、好きな男を抱くためじゃなくてね。あそこにいる城オジやお婆さんたちが死んでいくときにね、抱きとめてあげるためのね、そういう胸なんじゃないかと思ってるんです。 だから、でかくなくちゃいけないんですよ。その、やっぱりね、胸に抱きしめてあげたときにね、なんか、安心して死ねる、そういう胸じゃなきゃいけないと思ってるんですよ」

と言っているらしいが嘘だろう(笑)
ナウシカは下着も着けてないし無闇にナウシカの豊満ボディを強調しすぎている。

つまらないと思ったのは、豊満ボディで観る人の視線を操作している感があったから。
俗的でなんか違う感。
峰不二子ならともかく、あそこまで豊満ボディはナウシカには必要ない。
事実ナウシカ以降、宮崎駿監督作品には豊満ボディの主人公は登場していない。

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人間には社会的証明,権威性という心理現象があり、
大勢の判断は正しい(社会的証明)
評論家が絶賛している(権威性)
など他人の意見にかなり左右される。

風の谷のナウシカはおもしろい!と思い込んでいないだろうか?
みんながおもしろいと言っているから
不朽の名作として紹介されているから
繰り返しTVで再放送されているから
ジブリ作品だから
宮崎駿監督だから
有名な○○さんが絶賛しているから
はい、幻想です。

もう一度「風の谷のナウシカ」を観直してほしい。
きっと「こんなにつまらなかったっけ!?」と思うはずだ。
「ジブリ作品=名作揃い」という先入観を捨てることも大切な思考だと「風の谷のナウシカ」を観て思った。

ストーリー 2
演出 2
音楽 2
印象 2
独創性 5
関心度 2
総合 2.5

46/2023