さも

君たちはどう生きるかのさものレビュー・感想・評価

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
4.3
【心の中で葛藤しているとき観たい一作】
まひとが母親を亡くし、新しい母親と弟が突然現れ、学校も環境も変化し、それに対する戸惑い後悔怒りを乗り越え、受け入れていく物語だと感じた。つまり、違う世界での出来事は全てまひとの心象風景。ベッドで寝ているなつみを助けに行くシーンは、まさにまひとの心の中の葛藤だった。
その葛藤を異世界とリンクさせる発想が素晴らしい。

宮崎駿のすべてを注ぎ込んだような作品だった。「君たちはどう生きるか」という題名。悪意に満ちた中で善意を選択し続け、よりよい己の世界を創れ、と私は受け取った。それは、自己との戦いでもあり、自己より外との戦いでもある。
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