タッくん弐

マイ・エレメントのタッくん弐のレビュー・感想・評価

マイ・エレメント(2023年製作の映画)
4.4
兎に角、他人を信じることができない

男女問わず人は皆結局のところ他の大切なものを優先し、遅かれ早かれ離れていくものだと

過去の経験からか、いつの間にか当たり前のように小生は常日頃考えるようになりました

年齢を経るほど傷つくことに対し臆病になっていく一方、反比例して誰かを求めている自らの哀しさ

今作はアンビバレンツな火と水を通じ、そんな矛盾を抱く観客の共感を呼ぶであろう大変心に響く内容でありました

冒頭、ウォーターボーイの定まらないキャラクターに若干不安を感じましたが主人公ファイヤーギャルとの邂逅を経て

段々と水ならではの柔かさ、そして時に鉄よりも硬くなる意志を感じたところ私もあんな青年になりたい

正直物語自体は突っ込まれ箇所も散見されますが、無限の可能性を秘めた若さがそれをかき消します

「なんでも出来るなんでもなれる、輝く夢を抱きしめて」と仰ったのはキュアエール

涙腺と前立腺がブッ壊れている小生としては久しく失っていた劇場での落涙、これは夏を感じるやさしい夜

エンディングのSuperflyが流れている最中に前座席でKISSしたゲイカップルの楽しそうな雰囲気ったら!

若者たちにどう生きるか問うのではなく、どう生きたいか耳を傾ける現代風の促し方、素敵なさりげなさ

こんな夏の思い出提案、彼氏彼女と行ったらきっとお互いの気持ちの深さが測れるぜ

他エレメントの活躍は続編で期待の自分探し、気分は現役引退したてのヒデ中田ヒデ日本酒造りに没頭

2023年夏のデートはこいつで決まりさ!

ときめきが消せやしない
いま、あなたに伝えたい
タッくん弐

タッくん弐