パトラ

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)のパトラのレビュー・感想・評価

4.0
『灰原哀』というキャラクターの魅力がパンパンに詰まった映画だった。

姉を殺され、組織から逃れて自暴自棄になっていた初期の灰原哀を見てた人には、ものすごく刺さる。

『子どもの言葉や行動で人生が変わることもある』というのは、まさに哀ちゃんがそうだったわけで、その言葉を、絶望しているかつての友人に伝えるシーンは、あまりにもエモい。

そしてラストのコナン救出のシーンの美しさと、まさかの哀蘭キスシーンの驚き。まさに灰原哀がメインの映画として、申し分ないものだった。

蘭姉ちゃんの立ち回りもいいね。灰原が魅力的なあまり、下手な恋愛劇だと蘭が視聴者から嫌われてしまいそうなポジションなのだけど、今回の映画では、組織に拐われた灰原を助けるためにノータイムで命を懸ける蘭がかっこよすぎた。

だから灰原が身を引くというか、コナンの唇を蘭に返すというのも、見ている側としては納得できる。
灰原はコナンのことも、蘭のことも両方好きなんだなぁと。


で、コナン映画のいつものことなのだけど、上記のキャラ描写はすごく良いのだけど、殺人事件とか推理要素とか、その辺りの楽しさが薄い。

老若認証もとい糞システムのくだりは、あれで終わりにして良いんかって思ってしまった笑
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