シカゴ国際映画祭にて。
予知能力と霊とのコミュニケーション能力をもつヴィンチェンタの物語。
ヴィンチェンタは息子を持つシングルマザー、しかし息子は国外移住を決めて去ってしまう。
母子仲は良好だが、息子は国外に将来を見出したいと考えている子のなのかも。
彼女は才能を活かして人々を助けているが、息子はその伝統(?)を継いではくれず、周囲の人々は彼女のありがたみは感じているようだが、そんなに重んじていない。
信仰と才能が無くなると、自分には何が残っているか。
周囲とは普通に交流しているが、伝統や信仰、抽象的な出来事を重んじない世代や社会を前に、取り残されたような感覚に陥り、自身の存在意義に疑問を持つ姿を描いているのかなぁ。
アイデンティティを形成する重要な要素を失った者の姿でもあるかな。