同日連観3作目は評価高めの「アフター・サン」。
これは、鑑賞後にあらためて物語を整理して、その余韻を感じる作品のようだ。独特の映像美はA24ならではかと。
どこまでも優しい31歳の父と11歳の娘との20年前のひと夏の思い出。トルコのリゾート地で数日間を過ごした親娘。その時の様子はビデオカメラに収められている。
こんなにのんびりと親子で過ごせるなんてと羨ましいと思う反面、このケースは別居という事情があるらしくなんとも微妙。そこにハッピーだけでない陰を感じる。とはいえ、2人の深い親子愛はしっかり伝わってくる。こういう時間は短く貴い。娘はあっという間に大人になってしまう。過ぎし日々に思いを馳せて、自分にはこう言う娘との思い出の時間が多くなかったと深く反省する次第。今は、毎日いろいろと意見し合う仲ではあるので、少しは救われている。本作を薦めてくれたのも娘だった。
20年後の大人になったソフィが、ビデオを観ながら父の思い出に浸る。それがどう言う意味なのか。パートナーもいるようだし、赤ちゃんの鳴き声も。ストロボのシーンが何度も登場する。少し観にくく怪しい。父は今どうしている?いや…もしや。
ソフィ役の少女は、オーディションで選ばれた新人さんのようだが、まさに少女から大人の女性になる一歩手前の姿を瑞々しく演じていたのが印象的だった。