ストレンジラヴ

フェイブルマンズのストレンジラヴのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
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「小僧、地平線はどこにある?」

9回裏2アウトからのサヨナラホームランです、ええ。
殊勲賞はデヴィッド・リンチです。

そうですか…スピルバーグにとって「映画史上最高の監督」はあの人なんですね…

終わり良ければ全て良しなのですが、そうなった要因をいくつか書き留めておく
①てんこ盛りの内容:あまりに内容を詰めすぎてひとつひとつがダイジェストになっている。よって感情移入がなかなかしづらい。
②アメリカナイズされた生活:アメリカのライフスタイルが一般的ではない日本人の僕からすると、ハイスクールライフやアメリカの庶民感覚が今ひとつピンと来ない。更に言えば宗教の重みもよく分からない。背景が共有されないとキツい。
③僕自身が根暗:基本僕陰キャなので、「おサボり日」とか「プロム」とか眩し過ぎて辛かったです。誰かプロムで「ジョニー・B.グッド」歌ってメチャクチャにしてくれよ...

それはともかく、子供の発想は本当に天才的。初期のホームビデオで使われた工夫がどれも目から鱗。
「好きこそ物の上手なれ」といったところでしょうか?

でも、全部持って行ったのはデヴィッド・リンチ。彼は何故「こちらこそ」と言ったのだろうか?そのことばかりが頭をよぎって仕方ない。