あるぱか

正欲のあるぱかのネタバレレビュー・内容・結末

正欲(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

原作未読なので、思いとしてはラスト20分がドラマだったのでもう少し早くそこを観たかったし、その後の展開をもっと観たかった。
やや冗長的で前段がツラい。

他人に理解されない辛さ、孤独、"普通"でいられることに対する羨望、妬み、ガッキーの死んだ目の芝居で表現されていて良かった。
「自分がどういう人間か人に説明出来なくて、息が出来なくなったことってありますか。生きるために必死だった道のりをあり得ないって簡単に片付けられたこと、ありますか。誰に説明したって分かってもらえない者同士、どうにかつながり合って生きてるんです。あなが信じなくても私たちはここにいます」このセリフは素晴らしかった。
ただ、理解する側されない側、二分したいわけではないけど概念上二分したとして、する側は自分の価値観を覆す必要があるけど、される側も懸命に言葉にしていかなければならないと思う。理解されないからと諦めディスコミュケーションになっては何も変わらないし、双方が今の"ダイバシティ"という中身の伴わない言葉に支配されたら、その先に待ってるのは今より無理解のディストピアだと思った。

撮影としては大人しいカットバックが多く映画の作りも"普通"を追求しようとしたのか、それは考え過ぎか。
あるぱか

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