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ヴィーガンズ・ハムのEyesworthのレビュー・感想・評価

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)
4.4
【人肉の美味しい食べ方】

元コメディアンであるファブリス・エブエ監督が手掛けたフランス発のブラックコメディ

〈あらすじ〉
結婚して30年が経つヴィンセントとソフィーは倦怠期に迎え、営んでいる精肉店の業績も振るわない。ある日、ふたりの店はヴィーガンの活動家に襲われ、ヴィンセントはその中のひとりを殺してしまう。証拠隠滅のためにヴィンセントは遺体をハムに加工するが……

〈所感〉
手軽に味わうカニバリズム。精肉店で捌いているのを見ると人の肉でもちょっとそそられるなぁ…ってアカン!!人肉は禁忌であり、絶対ダメだけど、ヴィーガンの肉なら良くね!?っていう作品。ヴィーガンという現代において含みのあるテーマだが、コメディー色全開なのであまり考えさせられないのが素晴らしい。ベジタリアンは確かに信条として有りかと思うが、幅広く動物性食品がダメとなると何も食べれなくなってしまうので、ヴィーガン(完全菜食主義者)はどうかと思ってしまう。それも個人の信条なら良いのだが、自分がそれであると声高々に表明することは他者への強要に少なからず繋がるというのは何事においても忘れてはいけないと思う。この映画では、娘の彼氏のリュカがそういう男だったので、こういう輩は確かに人肉として食われてもスカッとする。我々はどう足掻いても動物に生かされているのだから。
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