タニジリ

ヴィーガンズ・ハムのタニジリのレビュー・感想・評価

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)
4.1
ジョークが信じられないくらい鋭利で引き攣り笑いが出てしまう。
デリカテッセンといいRAWといいフランス映画はカニバリズムやら肉食vs菜食になんかあるのか?
コメディでも充分読めるけど根源的欲求と倫理との間をついたような風刺が多く、野暮だろうがいくらでも語れる作品だと思う。何も考えなくても観られるのは作り手側のバランス感覚の賜物と感じる。(ヴィーガンが絶対的異常者扱いでそこにはビビったが)

フランスを一応のカトリック教国として見た時、奥さんは明らかに幼少期の経験で悪魔憑きになった魔女の役割で、登場人物の1人というよりは旦那の心の中に確かに潜む本能の化身として終始記号に徹していたあたりに宗教的感性を感じとても興味深かった。

どうオトすかに期待してたのでオチは想定内でやや残念。
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