難しいことを一切考えずに笑える作品だった。夫はモラルセンターの役割を担っているので観ている側も夫婦の感情が理解しやすかった。ブラックコメディとしても誰が観ても笑えるネタばかりだった。フランス映画らしく痛烈な皮肉もあり、「ギリギリアウトなのでは」と思うネタもあった。
ヴィーガンを一方的に悪とするのではなく、ヴィーガンであっても理解を示そうとする人がいたり、ヴィーガン以外の人でも性格の悪い人がいたりとどちらか一方を敵にしないバランス感覚があったのも良かった。
ゴア描写に関しては若干の物足りなさを感じたが、テンポが良く、真面目に考えると深い議論にもなりそうなテーマを純粋に笑いにしている作品だった。
ブラックコメディ版ブレイキング・バッドだった。