ピョンちゃん

百年の夢 デジタル・リマスター版のピョンちゃんのレビュー・感想・評価

3.5
スロバキアの山間で暮らす老人たちの世界を描いたドキュメンタリー。1972年、共産党政権下のチェコスロバキアで製作されたが、当局によって完成から16年にわたって輸出禁止とされた一作。
映像とスチール写真の組み合わせ、音楽の使い方などアート作品のような装い。あのヤン・シュバンクマイエルが撮影協力しているのも納得だった。
長らく輸出禁止とされた理由は何だったのだろうか。反体制的な匂いはそれほど感じなかったのだが、孤独に生きる老人は受け入れ難かったのか、そもそも個々人の声を拾うことなど許されなかったのか、いろいろ考えてしまった。
「人生で大切なものは何か」と問われた際の答えにフフッとなった。長く生きていてもわからないものはわからないんですね。
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