Pam

パリタクシーのPamのレビュー・感想・評価

パリタクシー(2022年製作の映画)
4.3
私は好き。

近年みたイランのタクシードライバー、韓国のタクシー運転手、、古くはウイオナライダーのタクシー運転手話などタクシー物語でハズレはないと思ってるけどこれも外れじゃなかった。

この女優さんの美しいフランス語に酔いしれたわ。私もフランス語分かる方なんですがとはいえ普通の映画ではやはりわからない言い回しや単語など多々あります。よってアテナなどは特に郊外フランス語なので理解不能に陥ること多いのですが、彼女のセリフは一文字一文字ディクテーション可能なぐらい綺麗な発音でゆっくりと話してくださったのでわかりやすかった。

学校で習うフランス語で話しかけてくれるのですよ。

もうフランス語教材にすべきです。この映画、

お話はもうあらすじ通り。ダニーブーン演ずるタクシー運転手のささくれた心が彼女と話すことによって人間らしさを取り戻す、、ハートワーミングストーリー。

彼女の話が現代のフェニニズムにも繋がってたり、ダニーブーンが今のタクシー運転手のシチュエーションを代弁してたり。脚本も面白かった。戦ったパリジェンヌ、ユダヤ狩りにもあったお父さん、パリの古き良き時代と思われたあの時代に戦っていた女性や市民がいたことを訴える演出も嫌いじゃない。

「この歳になればすべて一瞬だったわ」

みたいなセリフも好き。


とりあえず今のパリの様子がドラレコっぽく描かれててどこも美化なく、普通の街の景色がいい。もちろんたまにあれ?なんでこっち向け?西に向かうんでしょ。。的なところはあっても普通にタクシーが通る道を撮ってるのでパリを知ってる人には面白い映画。

92歳のおばあさまのお言葉遣いの美しさと彼女の最後の主演映画であろうという現代の映画人の尊敬も含まれておりキャリア現役で90代を迎えられる彼女への賛美がすごい。(ドヌーブやモローとは違う尊敬ぶり)

多くのシーンが車内で密室なので撮影もほぼスタジオで高齢の彼女に合わせてスケジュールを組んだとしか思えない撮影だったのではないかしら。

ダニーブーンの普通のおっちゃんらしさと老女をもう演じ飽きたようなでもまだまだお元気なLineさんに拍手👏

ちなみに。。。

ダニー・ブーンは元々はカビル。。結婚してユダヤに改宗。
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