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劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCEのUnkiのレビュー・感想・評価

4.3
psycho-passシリーズの集大成と前評判を聞いていたが、なるほど確かにこの一本でpsycho-passシリーズ「全体」が限りなく不朽の名作に近いところまで昇華されたと感じた。

正直自分はpsycho-passは1期が越えられない頂点で、その後の2期や各種劇場版は面白いけどなんだか劣化した感が拭えなかった。
なんていうか、2期3期で無理やりシビュラの穴を縫う犯罪者を用意して、1期が人気でたシリーズを引き伸ばそうとしてる感じを覚えてしまったから。

でも、今回の映画が最後のピースとして加わることで、psycho-passというシリーズ全体の共通のテーマとして「シビュラの納める世界で法律の必要性とはなんなのか?」というものがガッチリと1本の背骨として全ての作品を繋げたと思う。特に3期を見て色々謎だった部分がすごく納得できる形で答えが提示されており、またこの映画での常守朱の選択と行動が、3期の慎導灼へ「シビュラと法律の共存へ向けた架け橋」としての役割を綺麗にバトンタッチしていることが理解できる。

psycho-passシリーズのアクションの醍醐味であるドミネーターでの戦闘シーンが少なく、その点でアクションに満足できないと言うレビューが度々見られるが、確かに今作は派手でドミネーターがカッコいい戦闘を期待して見るものではない。
そうではなく、psycho-passシリーズの共通テーマだったシビュラと法律の存続に向けてどう主人公常守朱が答えを出し、更には時系列的にこの後新しい主人公となる慎導灼が3期で出した答えの根底となる出来事がどんなものだったのかの答え合わせが見れる作品として見るべきだろう。

さて、この映画をたら、もう一度3期を見なければ。初見ではよくわからなかったところが、相当飲み込めるはずだ。
まだまだ楽しませてくれるねぇpsycho-pass。。。最高かよ!
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