このレビューはネタバレを含みます
冒頭で割とサラッと、山野井夫婦が経験したものすごい事故に触れる。
二人ロープで繋がったまま妙子さんだけ落下、宙吊りに。
この事故については、沢木耕太郎さんの小説『凍』で詳細が分かる。
『凍』を読んで事故のことや、
雪山の登攀とは一体何なのか、
映像だけでは分からなかった部分が見えてきた。
映画と小説、合わせて鑑賞するのがおすすめ。
お互いの解像度が高くなる。
映画では、何度も死にかけてきた二人が
「どちらかが先に死んだら、相手にふさわしい木を植えよう」
と淡々と約束するのに独自の絆を感じた。
「僕(泰史)が死んだらクヌギを植えてほしい。虫が集まって嬉しいから」
「私(妙子)が死んだら柿の木を植えてほしい。泰史が柿を食べられるから」
二人の性格の違いが現れてて好きなシーン。