Finn

エターナル・ドーターのFinnのレビュー・感想・評価

エターナル・ドーター(2022年製作の映画)
3.6
人里離れた古いホテルにチェックインした母娘。夜になると不気味な物音がし、他の宿泊客も見当たらない怪しいホテルで2人だけの時間を過ごしていくが、娘のジュリアはとある現実を突きつけられる。

マーティン・スコセッシが製作総指揮を務め、ティルダ・ウィンストンが1人二役を務めたA24作品。

映像や音楽からゴシックホラーの雰囲気がずっと漂っていて、お屋敷(ホテル)や外の森の様子とかホラーそのものって感じだったけど、実際はジュリアが母との思い出を消化していく心理描写がメインの作品だった。

ストーリーの核心となるオチは早い段階で気づくけど、「たぶんそうだよね…?でも…」って時々分からなくさせる演出が上手いなと思った。
そしてその真実が画面上で決定的となる終盤のシーンで、分かっていたはずなのになんだか凄い衝撃を受けて動揺してしまった。

ティルダのお芝居がやはり圧巻。
どの作品でも表情が豊かとは言えないのに、声のトーンとか少しの表情の変化でしっかり感情を伝えるのがすごい。
そして犬のルイが良かった!賢くて名演でした。

派手なシーンは一つもなくてほぼティルダの一人芝居なのに、ラストまでずっと惹きつけられました。
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