カトリック教会の若い修道女(鹿沼えり)が、私利私欲を貪り尽くそうとする司祭(堀田真三)に不審感を募らせていく。教会内部の腐敗を描いている、日活ロマンポルノ。
臭いものには蓋をしろの精神で、不都合な女性を強制的に隔離する。いわゆる「投げ込み修道院」の物語。同系統の作品では、秩序を破壊するロック精神が主人公に宿ることが多いのだが、本作ではロック的なシスター(赤木理恵)が端役で登場する。
主人公が主導するイケイケムードは希薄だが、周囲の群像劇はなかなかどうして見応えあり。懐妊したシスター(三崎奈美)と謎の青年(古尾谷雅人)のドラマが動き出すと、怒涛の展開を見せていく。
地下室における折檻シーンのインパクトがイマイチ弱く、散漫な印象を受ける作品だけども、「能動的に性行動を起こすことの歓び」を着地点にするところが、さすがのロマンポルノ。