★「ママはお星さまになるかも知れないよ」
【BS/WOWOWシネマ/放送録画視聴/シネスコサイズ】
この映画は「スタンド・バ・ミー」的少年群像ドラマの力作だ。
最近観て私を泣かせた「サバカンSABAKAN」に似ている。テーマは、少年時代の葛藤と勇気、そして旅立ちだ。今回のメンバーの設定が小学生高学年と低いのに驚いたが、フレッシュな新人俳優たちの熱演に感動した。友情の大切さや家族との大切な絆など、ベタではあるが良く描かれていた。
主人公の瞬はどちらかと言うと普通の家庭の子供だ。他のメンバーは家庭に色々な事情を抱えている。彼らはイタズラが大好きで逃げてばっかりで、学校から目をつけられている仲間だ。やりたい放題だが、友人関係や家庭問題に色々問題が発生して、彼ら自ら解決して行くことに追い込まれて行く。それは大人へと脱皮して行く成長への過渡期であり、人生の辛さを思い知ることになる。その辺が見所となる。
本作には女生徒との恋愛はまったく存在しない。それが逆に新鮮でもあり、観客は男の子同士の物語に集中できる。上映時間145分は長尺であるが、全く長さを感じなかった。感動するエピソードが多く及第点の出来栄えだと思う。
