ハム太郎

カラオケ行こ!のハム太郎のレビュー・感想・評価

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
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原作が大好きなのですが、いくつもの改変によって、主人公2人の人格変わってるやん。(涙)
これは完全に原作とは別の何かになった感があり…かなりモヤモヤしてしまいました。

気になった改変点
・成田狂児
原作では抜け目がなくスマートであり、自身が陰の人間だと自覚しているし軽率な発言や行動はしないような人物。
なので
・濡れて、シャツから刺青が透けて見えた状態で岡聡実の前に現れる
・中学校の正門前に車を止める、岡聡実の同級生に姿を見せて関係性を疑われさえする
・見学と称して自分から学校に入ろうとする(シンプル迷惑)
これは私にとってはあり得ない設定。わたしの中の成田狂児はこれ絶対にしません。

・岡聡実
原作ではかなり真面目で責任感のある人間(だからヤクザのカラオケ行こ!の誘いにも最後まで断れない)。

なので
・変声期で悩んでいるからといって軽率にサボる
・大事な時期に簡単に部長の役割を放り出す
・正論の後輩に逆ギレ

これらの理由である変声期の葛藤も深く描かれなかったこともあり、なんだか勝手にサボって、合唱会当日もやっぱ無理です休みます、ってすごく責任感のない描写。
原作で大切な合唱会より成田狂児を選んだあの日の行動に心を動かされたのは、それまで真面目に歌に取り組んでいた岡聡実だからこそ。

なのでこれもなかなかにひどいと思ってしまった。

・岡聡実の独白ではない
原作ではこれは岡聡実が経験した一夏の思い出を振り返った独白なんよね。
ある種これは岡聡実の秘密みたいなもの。人生で交差する訳がなかった2人がたまたま過ごしたカラオケの日々。
相手が相手なので誰にも言えず、しかし自分の心の中にしまっておくにはあまりにも大きな出来事で、嘘か本当か分からないように卒業文集にしたためた。

それが読後の切なさを生んでいると思うので、これだけ改変しておいて、何故これは無くなったんだろうというのが私の疑問点。
原作BIGLOVEなので長くなりすぎた〜!!!!
ハム太郎

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