ザ・メニューのtkykのネタバレレビュー・内容・結末

結論としては自分の予想や期待を上回るものがほとんど無い作品だった。伝えようとしているメッセージも安直だったので感心できなかった。
中盤の指を切り落とす場面やスタッフの1人がいきなり自殺する場面は良かったが、それ以降の展開は前述の通り予想も期待も越えない上に何のためにそうしたのか分からないので徐々にどうでもよくなってきた。
特に男性陣を逃がして捕まえる展開は、捕まった男性たちがとんでもない目に遭うのだろうと期待していたが結局無傷で戻ってきただけだったのには拍子抜けした。仮に無傷だとしてもそれまで威勢を張っていた男性陣の情けなさを女性陣に見せつける事が目的なのかとも思ったがそういった描写も無いので全く面白みがなかった。
またタイラーが死ぬ展開も全く意味が分からなかった。食通ぶっていた彼のプライドをズタズタにしたということなのかもしれないが、料理を作ることと食べて評価する事は全く別の事なので、料理が上手く出来なかった事で死ぬのは全く納得できない。

他にもストーリー上のツッコミどころがいくつか目についた。
マーゴとタイラー以外はシェフの真意を知らないはずなのに、殺される事を客全員がいつの間にか知っている事になっているのは強引だった。マーゴがシェフに頼まれて食材を取りにシェフの家に行く展開は全く意味が無かったし、序盤にシェフの家は誰も入れないと言っておきながら普通にスタッフが入ってくる上に、誰も入れさせたくない秘密らしきものも全く無かったので期待外れだった。

料理のお洒落な高級感とアニャ・テイラー=ジョイの雰囲気は良かったがそれ以外は予告で持った期待を大きく下回る作品だった。