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我々の父親のsumiccoのレビュー・感想・評価

我々の父親(2022年製作の映画)
3.6
これ…
レイプじゃないの?

※ドキュメンタリーです※

アメリカの不妊治療の権威が
子どもを欲しいと願う患者に
自分の精子を注入し続けて
たくさんの赤ちゃんが産まれました。

患者たちはみな
ドナーの精子だと信じて。
または
夫の精子だと信じて。


当時のインディアナ州のレイプの定義に
"そこに性的な目的があるか" とあったそうですが
患者に裸で待つように言ったあと
別室で自慰行為を経て精液を採取、とか
「性的な興奮は全くないです」って言われても
正直、女性のあたしには全く頷けません。

クライン医師が
一体何のためにそんなことをして
今何を思うのか。
知りたいけど知りたくない複雑な気持ちが
ずっと続く実録でした。


今ちょうど我が家の中2が
不妊治療って?
人工授精って?
精子バンクって?
という色んな疑問を持つようになっていて。

言われてみれば確かに
あたしたちの頃とは違って
「俺、人工授精でできた子らしい」とか
「うちの親、不妊治療してたんだって」とか
話題に出てくる率も高い時代ですしね。

コウノトリやキャベツ畑なんか
もう昭和の遺産(笑)

そういうのもあって
Netflixドキュメンタリーを選んだんですけど
不妊治療やDNAのことを詳しく知れた反面、
精子の不適切な扱いで起こり得る悲劇に
圧倒されて唖然としていましたねえ…

最後の最後に出てくる文章が
とにかく衝撃的で
あの数字は一生、忘れられないと思います。
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