このレビューはネタバレを含みます
山を愛した父と男二人の友情物語。
都会の子ピエトロと山の子ブルーノ。
幼い頃出会い毎年山で過ごす夏の日々。
青年期の確執のまま父が亡くなる。
遺言の山小屋を造りながら篤い友情で結ばれる。
自分の生き方を模索する二人。
山の民として生きようとするブルーノ。
作家として自立しようともがくピエトロ。
父とブルーノは共に登山をしていた。
その登山道を辿ることで父と会話するピエトロ。
これがとてもよかった。
亡くなってからも和解ができるのかもしれない。
自己満足だとしても慰めになる。
ピエトロは他国に自分の居場所を見つけ
ブルーノは自分で終い方を選択した。
自分の言葉を獲得したと友へ賛辞し
本読むと分かる貧しい言葉は思考も貧しくなると。
眺めるには美しい山だが生活するのは厳しい。
