雨雲模様

ゴールデンカムイの雨雲模様のネタバレレビュー・内容・結末

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

野田サトル先生のゴールデンカムイ!!
個人的には原作の単行本を全巻読破したので、実写化したら果たして?と思いながら観た。

ゴールデンカムイは比較的原作の世界観を忠実に守っていると思った。

そこは、野田サトル先生の描く漫画の世界観を壊さないようにと云う制作サイドの野田サトル先生に対するリスペクトも感じられたし、キャストにおいても適材適所と云うべきチョイスには驚いた。

中でも、当たり役は鶴見中尉を演じた玉木宏だろうか。ミステリアスで、決して素性を明かさない、一体何を考えているのやらというのが鶴見中尉の役どころであるが、漫画の鶴見中尉はきっとこんな感じだと思わせるぐらい、玉木宏はよく演じてくれた。

土方歳三役の舘ひろしも漫画のイメージ通り。愛刀に拘りを持ち、理想の国造りに向け金塊を狙う執念は漫画で見て思った決して老耄だ言われても自らの意志を曲げたりしない屈強なサムライそのもの。

白石はあの通り。
剽軽でお調子者なところは私が漫画を読んで抱いたイメージそのもの。アシㇼパも子役には難しいと判断したのだろう、原作では12歳だが映画では23歳の山田杏奈が演じている(笑)大人が演じたことにより、我々が抱く大人並みの知識を持ち行動力もあるアシㇼパのイメージそのものだった。

他、月島軍曹、尾形、谷垣も私が漫画を読んで思い描いていたイメージ通りで良かった。続編があるので、勿論追加キャストが気になる。

悪い点を云うならば杉元佐一役の山崎賢人がどうしてもキングダムの信役のイメージがヤンジャン好きな私からしたら抜けきれない。原作の杉元は猛々しさを見せつつも、実はお茶目な一面があったりとイメージとは裏腹な一面があるのが特徴だが、山崎賢人の場合は綺麗過ぎて寧ろ女々しさが強調されてしまい、理想とする猛々しさが感じられない。

"俺は不死身の杉元だ"

話すセリフがまあ弱々しく原作が描く漢としての力強さや逞しさが感じられない、思わず見たことを忘れ去りたく"眠たい"って言ってしまった。悪いけど、杉元だけはミスキャストだと思う。映画をみてより一層痛感させられた。

キングダムの原作・原泰久先生と野田サトル先生の描く世界観は同じと考えたのか(´ε`;)ウーン…
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