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聖地には蜘蛛が巣を張るのGattのレビュー・感想・評価

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)
3.9
イスラム圏の話だけれど、デンマークを中心に出資された映画。監督がイラン系デンマーク人アリ・アッバシ。
サスペンスの緊張感も良く、引き込まれて観ました。

イランのマシュハドでは、娼婦の連続殺害事件が起こっていた。女性ジャーナリスト ラヒミは、捜査に消極的な警察に不信感を抱く。
犯人は退役軍人のサイード。彼は「街の浄化」という動機に基づいて犯行を繰り返していた。サイードの犯行をヒーロー的に崇める熱狂的な支持者たち。注目の裁判が行われていく。

教会に行って聖書も読んでいた若い頃、こういう考え方があるのも、わかっていた。実際に旧約なんて「滅ぼす」とか、そういう内容書かれてますからね。その思想の中で生活してしまえば、それが道徳となり指針となります。
そこに至るまでの娼婦の人としての歩みを理解することなく。

最後にサイードの息子の語りで終わるのだけど、辛い傷を遺してくれました。

主演のジャーナリスト ラヒミを演じる女優さんは、とても説得力のある一本通った演技で、良かった。
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