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聖地には蜘蛛が巣を張るのRYUYAのレビュー・感想・評価

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)
3.5
イランの聖地・マシュハドで、立ちんぼが相次いで殺される事件が発生。事件を追う記者の正義と、「これは浄化だ」と売春婦殺しを繰り返しながら一般家庭に息を潜める男の正義を双方的に描いた作品。連続殺人犯ではあるが知能犯ではあらず、バカみたいにシンプルに絞殺しにいってはたまに抵抗され逃げられそうになったりと、犯人の稚拙さみたいなものがヤケにリアルで、撮り方もドキュメントっぽいから幾度も訪れる殺人のシーンがかなりキツかった。そしてその男の息子の視点、エグかった。実際の事件というのもおぞましや。神ってやつが余裕で倫理を上回ってる環境、ヤバすぎる。ただ、犯人のオッサンも、犯人を追い詰める記者の女性も「人の話を全く聞かず、信念で動く」って点が強烈に共通しててゾッとした。好きなタイプ「信念がある人」って言うのやめるわ。
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