負け犬チョンミ

聖地には蜘蛛が巣を張るの負け犬チョンミのレビュー・感想・評価

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)
4.7
一見、イラン映画と見せかけておいて、デンマーク他ヨーロッパ製作の映画だったのですね。
イラン製作だったら、この映画の内容を大っぴらに撮影出来ないと思ってはいたんですが。

社会問題を取り扱う事が多い北欧ミステリーを読んでいるみたいで私は凄くツボに嵌りました。

おそらく2000年頃が舞台で、記者ラヒミの活躍により、あっさりシリアルキラーは捕まってしまうんですけどね。

でも、そこはイラン。
日本を含む大半の国々と違って、シリアルキラーのサイードは17人も殺していながら、娼婦を一掃し聖地を浄化したと英雄視されているのが、凄く興味深くって。
勿論、シリアルキラー·サイードがあっさり罪を逃れるのは、よくないですよ!!!
でも、サイードが、神の使命の元、聖地を浄化して良い事をしたんだと、裁判中堂々としている姿が逆に面白くて。
宜しくないなと思いながらも、無罪放免になるのでは???っと、サイードを応援してしまっている自分がいました。

オバサンは、サイードの思想に洗脳されている息子アリの将来がとても心配です。第2のサイードに確実になるのでは。
お母さん可哀想!